コラム Vol.01    CEATEC発表について

篠田プラズマの提案: 「小さな投資、小さな工場で巨大なディスプレイを」

2007.10.05

  皆さん、このサイトを見てくれてありがとうございます。篠田傳です。
今日から週一回程度私の雑感をここに表すつもりです。

  10月3日のCEATECで篠田プラズマから初めて試作品を公開しました。 (日経BPの記事
私がPTAの小さなサンプルを見せて、その後に大きなセットと共に画面サイズ43型のPTAが登場したとき、皆さんはどう思われたでしょう。

CEATECでの展示が急に決まり、実験室から直接持って来ましたので、手に見せたサンプルと実際の試作セットの格差に驚かれたことと思います。初めての動画公開でしたので、1mmの薄いペラペラのPTAに動画が表れるおそらく衝撃を受けられた方もあると思います。うまく会場内のプロジェクターで表現できるかと心配しましたが、約1000人の聴衆の中から[オー]といううなりのような声が聞こえましたから、伝わったと思います。

FPDの中でプラズマ技術は劣勢だという人がいますが、実際はプラズマだからペラペラの新型巨大ディスプレイができるのです。
プラズマチューブアレイ(PTA)には従来のディスプレイには無いいくつかの特徴があります。
薄くて軽くて低消費電力で大画面 」がキーワードです。

このデバイスを生もうと思ったきっかけを今回は話しましょう。それは、等身大ディスプレイを実現したいと思ったからです。
将来、壁一面のディスプレイが必要になるはずだと、1998年から富士通研究所の中で、試作を開始しました。ターゲットは2m×3mの室内用ディスプレイです。10年前にはじめたことが、今ようやく時代に要請され、市場が生まれつつあるように感じます。PDP,LCDが100型クラスに迫るようになり、150型が必要だという声を聞くようになりました。最近ではDigital Signageが米国を中心にして海外で普及する気配です。このPTAは巨大広告を電子ディスプレイに置き換える質のいいデバイスになると確信しています。LEDとは異なるPDPの画質を巨大画面に実現できます。まずは、産業用途ですが、将来は家庭用も視野に入れています。今は3mm〔RGBの画素〕ピッチですが、これから研究が進むことで、より高解像度が可能になります。

 今PDP,LCDは数千億円の巨大工場を必要としています。しかし、100型以上の大きなディスプレイを実現するにはこのままの思想では限界があります。「小さな投資、小さな工場で巨大なディスプレイを作る」という思想が必要です。この思想を実現するために表示エレメント〔副画素〕を作って並べるLED的な発想を考えました。しかし、LEDのように1エレメントずつ作るのはディスプレイにするときにコストがかかりすぎます。そこで、1ラインを単位として実現することを考えました。そこで、最初は1mmΦのチューブを用いることを考えました。また、チューブの長さも1mから2mの範囲と決めています。今は1mですが、2mにしても小さな装置で実現できます。チューブの中の小さな空間にPDPの仕組みを作るのですが、この中にはよほどのことでないと、ごみは入りません。すなわち、クリンルームは要らないのです。クリンルームを必要としないコンパクトな工場で巨大なディスプレイができるのです。

 新しい発想で、新しい産業構造で新しい産業を作ることを目指しています。

(技術は愛)

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